DPC病院と高専賃の有用性

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DPC病院と高専賃の有用性

DPC病院は、従来の出来高による診療報酬の請求ではなく、疾患群(診断群分類)別一日定額払い請求を行う急性期病院です。DPC病院は、さまざまな取り組みをしなければ利益をあげていくことができません。

①クリティカルパスを利用して標準化された医療を行い、在院日数を診断群類別に定められた日数の範囲に抑えること
②手術と高額な検査(ドクターズフィー)以外の請求(ホスピタルフィー)は包括となるため検査はできるだけ外来で実施すること
③入院時の薬剤はジェネリックとしたり抗生剤の投与期間は短縮すること(コストを削減、感染症の発症抑制のため)
④そして投入した医療資源以外の治療に関する薬剤については持参薬管理を行うこと(病棟で処方するとすべてコストになること)
⑤他科受診を禁止すること(自院に請求されるため)
⑥リスクマネジメントにおけるレベル2以上を発生させないよう対応すること(コストアップになるため)

などが取り組みの内容です。

DPC病院においては、適切なコーディングを行うことを前提して、待機患者がいるケースでは疾患別に決められたⅠⅡ期間で退院してもらうことで機会損失をつくらないことや、できるだけコストを低減して利益をあげることが要請されているのです。

医療型高専賃のうち門前高専賃は、こうしたニーズに応えるために設置されます。
①早期に退院した患者さんを病院に近い体制でケアしていくこと
②入院前術前検査をした患者さんを入院までケアすること
③複数の治療を行うとき、一つの疾患の治療が完了し退院したのち、再度入院する間の期間ケアすること
④在院日数がながい患者さんを病院から移し安楽な環境で療養してもらうこと

といったことが高専賃を活用して行われることになります。したがってDPC病院の門前にある高専賃は、当該DPC病院や他の病院、そして診療所などと密接に連携していることが必要ですし、医療的な知識をもった管理人やケアマネ、ヘルパーが待機するとともに、医療レベルの高い訪問看護ステーションを設置するか提携していることが必要です。

公的病院の一般病床は実質的なダウンサイジングが行われたり、医師不足により閉鎖され、また地域一般病床やDPC病院のうち民間病院は、やはり放漫経営により経営資源を維持できず患者さんを減らし、淘汰が進捗します。日本中の一般病床のベッドが実質的に少なくなっています。

また早期に退院を促され、介護療養病床の廃止や医療療養病床の削減により在宅での療養を行う体制整備の波が到来していることも事実です。医療依存度の高い患者さんを誰がみていくのか。

絶対的に不足するベッドの代わりはメディカルホームと呼ばれる医療型高専賃に他なりません。特にDPC病院は上記に説明した理由、そして欧米がそうであるようにさらに在院日数を短縮しなければならない状況(DPCからDRG※への制度転換が行われる)になるなかで、高専賃を有効に使いたいというニーズをもっています。高専賃があることで、高密度で質の高い合理的な医療を行う体制が整備され、地域での業態別の機能が明確になり、医療費を抑制しながらよい医療を志向するための環境が整うことになります。

DPC病院にとって高専賃はあるべき医療を進めていくうえで、とても有効なツールであるということができるのです。

※DRG=DPCが一日入院包括〔総額規制なし〕であるのに対し、DRG(疾患群別総額払い)〔総額規制あり〕は一入院包括であると定義づけられます。